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至高のカレー (1)

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カレー好きなら一度は通ったと思われる、美味しんぼの 24巻「カレー勝負」。
当時としてはインド料理について非常に詳しく描かれていて、日本でのインド料理の認識に大きな影響を及ぼしたと思われます。しかし あれから二十余年。インド料理の知識はすっかり広まり、当時と比べて本格的なインド料理店も増え、今となっては古色蒼然とした内容と思われがちかもしれません。

僕は長年、ここに出てくる料理を再現してみたい、という願望がありました。ここ数年インド料理を勉強し続けて、いよいよ作れるレベルになってきたかな、ということで、究極のメニュー側ではなく、比較的実現しやすそうな至高のカレーを作ってみる事にしました。普通のインド料理としてはあまり行われないようなことや、今となっては怪しい知識もありますが、美味しく仕上がるかどうか。

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まず引っかかるのが「チャック・マサラ」です。

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これは現代では上の写真の「チャート・マサーラー」の誤りだとされています。チャート・マサーラー(スナック用スパイスミックス)はマンゴーやキュウリに振りかけたりヨーグルトに混ぜたりと、インドでは広く使われています。風味の特徴としてはヒング(アサフェティダ)と岩塩の硫黄っぽい香り、アムチュール(未熟マンゴーを乾燥させて粉にしたもの)の酸味が挙げられます。

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作中での描写はこのようになっています。仮にチャート・マサーラーをカレーに入れたとしたら、まず硫黄の香りが前面に感じられるはずですが、そのような言及はありませんし、ガラム・マサーラーはチャート・マサーラーとは(岩塩やヒングなどは別としても)かなり配合が違います。そこで。

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まずはクレシ・シェフのガラム・マサーラーの再現から始めてみることにしました。

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シャヒージーラ (別名ロイヤル・クミン、ブラック・クミン)はいくつかのスパイスの総称ですが、手に入りやすいキャラウェイの一種を使っています。言及されていませんが、いちおうガラム・マサーラーの定番材料のアジョワンも加えてみました。これを作中で描かれている通りの順番でローストして…

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ガラム・マサーラーにします。これの一部を取って、ロースト・クミンパウダーとアムチュール、黄色い唐辛子の粉を加えましょう。

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数軒のハラールショップを回って、クラッシュタイプですがちゃんと黄色い唐辛子を仕入れてあります。作品で言われているのと違い、唐辛子は赤みが弱く黄色に近いものは一般的に辛いです。真っ赤なパプリカやカシミーリー・ミルチーがマイルドな辛味を持っていることからもお分かりかと思います。これも甘味や香りよりも辛味がストレートに出てきます。

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というわけで出来ました。これが「チャック・マサラ」です。

次回へ続く。


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