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Yes 9年ぶりの来日!

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しがつじゅうはちにち。Yesの来日公演を観に、久しぶりに名称が元に戻った渋谷公会堂へ行ってきました。

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前回Yesを見たのは2003年。Jon Anderson - Chris Squire - Steve Howe - Rick Wakeman - Alan Whiteというクラシック・ラインナップ(3回目の)再結成のツアーでした。あれから時は流れ、Rick WakemanとJon Andersonは健康上の問題からメンバーを外れ、または外され、2008年の再始動時にはChris Squire - Steve Howe - Alan White - Oliver Wakeman - Benoît Davidという布陣となりました。

そして2011年には、1980年のYes - The Buggles編成でのアルバム"Drama"の流れをくむ新譜"Fly From Here"をリリース。この制作にあたって、当時のシンガーだったTrevor Hornがプロデューサーに、そして今もSteve HoweとASIAで同僚の、当時のキーボーディストGeoffrey Downesが起用されました。

このアルバムをサポートするツアーでの来日となったのですが、直前になってBenoît DavidがJon Andersonと同じく呼吸器疾患のため解雇となり、アメリカのプログレッシブロックバンドGLASS HAMMERでシンガーを務めるJon Davison (よりによってJon AndersonとBenoît Davidを足して2で割ったような名前。彼のGHへの加入時は、「そのうちYesで起用されるかも」なんて言われていたが、まさにその予言が当たった形となった)が起用されました。彼のYesトリビュートバンドやGLASS HAMMERでの歌いっぷりは、節回しやシャウトのニュアンスを含めてとってもJon Anderson的で、Benoît Davidの時になんとなく感じていた物足りなさを払拭するものでした。そういうわけで、期待の一夜となったわけです。

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急なシンガー交代劇のせいなんだか、グッズ売り場で訊いてみると今回ツアープログラムは発行されていないんだとか。YesのTシャツは持っていなかったんで、とりあえずタイダイのものを買ってみた。

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いよいよ開場です。

開演前に機材チェック。

Steve Howeの機材は、近年エレクトリック・シタールや曲中で持ち替えるアコギの代わりに導入したLine6のVariaxだけでなく、アンプやペダルボードも同社のものに変わりました。Fenderのスティールギターは、一時のようにレールに乗せられてはおらず、どうやらリモコンで動くようになっている様子。

Geoff Downesのキーボード・ブースにはVK-8M トーンホイール・オルガンモジュールやFantomを始めとするRoland機材の山にCME社などのMIDIキーボード、2台のMacBook Proにインストールされたソフトウェアシンセサイザーが確認できました。

Chris SquireはAmpeg SVTとMashallのキャビネット、そしてステージ裾にMarshall Major 100Wのアンプヘッド。ペダルボードはモニタースピーカーに囲まれて確認できませんが、サウンドチェックでmoog Taurusのサンプル音を鳴らしているのが聞こえたので、ここ20年くらい使っている特製のものでしょう。MIDI信号を送る鍵盤配列のスイッチ、ノックダウンされたMaestro Bass Brassmasterやお手製のトレモロ、T.C. Electronicのコーラスなどが内蔵されているものです。

というわけで、開演です。

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01. Yours Is No Disgrace
今回は1980年のDramaツアーに倣っているような、The Yes Albumの曲が多いセットリストです。Geoffの技量不足を補うためでもあったりして(汗)。オープニングのオーケストラもいつものストラヴィンスキーじゃない。演奏のテンポは、か~な~り遅くなっていますが、それでもSteve Howeの長いギターソロの部分ではYesらしいスリルを感じることが出来ました。Jon Davisonの歌は、期待通り!なんかこういう評価をするのはイヤなんですけど、目を閉じるとJon Andersonの若かりし頃のように聞こえます。Steve Howeは相変わらずどや顔をしながらの謎の跳躍を見せますが、こころなしか力強く、以前みたいに転倒しないか冷や冷やすることがありませんでした。GeoffreyはどうやらASIA再結成以降はVK-8MのD-Beamコントローラーに手をかざしてロータリーエフェクトを切り替えるのをパフォーマンスの一部として取り入れてるんだな。オルガンの音は他の鍵盤からも出していますが、そちらの方が抜けの良い音です。VK-8シリーズは出来のいい製品じゃないよなぁ、やっぱり。

02. Tempus Fugit
2曲目で、期待通りDRAMA収録曲の登場です。Chris Squireは昔この曲を演奏するときに使っていたElectraベース(エフェクター内蔵の日本製ベース)の代わりに緑色のMooradianベースを使用(フランジャーはしっかり掛けてる)。この音数の多いリフを弾きながら涼しい顔でコーラスをこなしているところ、さすがです!テンポは遅いけど…。ややTrebor Horn寄りだったBenoît Davidの声と比べて、Jon Davisonの声はJon Anderson寄り。まるで、Jon AndersonがDRAMAの曲を歌っているような、不思議な感覚になりました。

03. I've Seen All Good People
Chris Squireが「The Yes Albumからもう1曲」と言って始まった、いつもの曲。Steveのポルトガルギターの音が美しいな~!SteveとJon Davisonの歌はしっかり息が合っています。しかし、オーディエンスはそのリズムに合わせて手拍子するのに苦戦していましたね。なんせSteveのリズムですからね。シンプルだけどカッコいいですね。

04.And You And I
これもDRAMAツアーで演奏された曲ですね。Steve Howeは中間部でLes Paul Customを持つまでは首からギターをぶら下げずにVariaxとFenderのスティールギターで演奏します。Geoffrey DownesはMellotronのバイオリン音とシンセパッドの音を混ぜたような音でストリングスのパートを弾いていました。シンセサイザーの音がなんか下品というか…。中盤でのソロもなんか指がもつれてるしフレーズがスタジオ版に忠実かと思いきや最後の方はグズグズになって、まるでメンバーの演奏は「はいはいもういいから!次いこ!」って言っているような感じでした(苦笑)。

05. Steve Howe solo
まずはFly From Here収録の"Solitaire"から。この曲はちょっと退屈なようでいて、聴きこんでいくと陽だまりのような温かさを感じる英国風味たっぷりの曲。これに続いて演奏されたのは"Clap"の改訂版みたいな曲…すみませんタイトルしらなくて(調べたらRamという曲だと判明)。まあみんなClapでそうしているように手拍子を取っていました。

06. Fly From Here
Overture: ギターを持ち替えたSteveがこの曲を演奏することをアナウンス。メンバーが出そろう前にイントロが始まります。どうやら導入部分は手弾きではなさそう…?メンバー全員が入ってきたところからGeoffreyも参加。リズムが怪しくて、スリル満点です。ある意味。
Part1 - We Can Fly: ライブ演奏はDRAMAツアーのブートでしか聞いたことがないこの曲ですが、うん、やっぱいい曲だね!スタジオ版でのBenoît DavidのTrevor Hornっぽい歌い方も良かったけど、Jon Davisonの歌で聴くとこっちの方が全然いい!演奏はさすがにライブではスタジオ版より少々落ちるんだけど、歌のおかげでポイントアップです。
Part2 - Sad Night At The Airfield: 冒頭、Steveにスポットライトが当たっている間に、Chris Squireは縦にセットされたベース(アップライトじゃないの)に持ち替え。指で弾いてもこの人の音はゴリゴリしてるなぁ。好き嫌いは分かれるかもしれないけど、僕はこの人のベースの音が一番好きだ!Steveのギターは、新曲であってもちょこちょこアドリブを入れてくる。やっぱライブはそうでないとね。ちなみに、アコギのバッキングパートはGeoffreyがキーボードで弾いておりました。
Part3 - Madman At The Screens: このパートは、Jon Davisonの美しい歌声がひたすら印象に残った。井之頭五郎風にいうと「このメンバーチェンジは正解だった 老人だらけのなかですっごくエネルギッシュな存在だ」ってところかな。なんか、Yesの全盛期をほんの少しだけ追体験できている気がします。
Part4 - Bumpy Ride: キラキラ星みたいなこのパート、正直スタジオ版では「いらなくね!?」って思っていたけど、ライブで聴く分には悪くない。ライブで聴いて印象が変わる曲ってのはホントに多いもんです。やはりロックはアルバムとライブが両輪なんだな。
Part5 - We Can Fly Reprise: なんだか、この24分の組曲、アルバムで聴くよりも短く感じますね。演奏しているところを観ているからだと思うのですけど。ちなみに、僕はアルバム単体で語るなら他の収録曲の方が好きだったりします。どうせなら昔の曲なんてもっとバッサリカットして新曲中心でやればいいのに、といつも思いますよ。

07. Machine Messiah
そして、このメンバー構成になってからはまだ演奏されたことの無かった曲です。DRAMAツアーでも演奏されてないことが多かったとかどうだとか!? 迫力がありますね~!テンポはスタジオ版より遅いですが、さすがオリジナルの演奏者。ベースとシンセサイザーの速弾きユニゾンもしっかりキメてきました!アコギ部分はJon Davisonが担当。彼はもともとベーシストなのですけど、ギターのタッチもなかなかいいではないですか。Jon Davisonは器用にもこの曲ではどことなくTrever Hornっぽいような声で歌っていたように思います。ちなみにこの曲を演奏したのは、今回の来日公演ではこの日だけ!ラッキーでした。他の日はHeart Of The Sunrise。最終日の尼崎アルカイックホールではそれに加えてWonderous Storiesも演奏されたようです。

08. Owner Of A Lonely Heart
Steve Howeがこの曲を弾くのにも、もう慣れてきました。ライブビデオとかでかなりみてるから。中間部のギターソロも、オリジナルのTrevor Rabinには及びませんが曲になじんできた感じ。ちなみに2003年にYesを観たときには、僕が観た日にはこの曲をやってませんでした。Trevor Rabinが弾いてるのと、ソロ部分をBilly Sherwoodが弾いてるのは見たことあるけど、Steve一人でギターをプレイしてるのを見るのは初めてです。

09. Starship Trooper
無難にこなします。大好きな曲なんですけど、まあ特にいうことも。あ、でもChris Squireが終盤でやる♪ソッソッファッソ~、ソッファッソ~♪って弾きながらカニ歩きするやつ、カッコ悪いよなぁ。ないと物足りないんでしょうけど。

10. Roundabout
アンコールはまあ、うん、この曲ですよね。長いこと♪Along the drifting cloud~♪の部分が省略されてきましたけど、ASIA再結成の最初のツアーでこの曲が取り上げられてからはフルレングスで演奏するスタイルに戻ってますね。イントロや中間部のアコギの♪シ~ ラ~シラソ~ファ♯~♪のメロディが♪シシラソ~ファ♯~♪に変わっていて、これが凄くカッコ悪かったのでやめてほしい。Geoffreyのオルガンソロは全然音が抜けてこなくて、ノイズの塊みたいだった。個人的にはこれよりやってほしい曲はいくつもあるんだけどなぁ。ちなみに自分が一番好きなRoundaboutのライブバージョンは、Classic Yesに収録されてる78年のライブのもの。エキサイティングでカッコいいの!(あんま評判よくないけどさ)

YesにJon Andersonが復帰する可能性はほぼゼロに近そうな雰囲気なんですけど、この面子なら(いや、キーボーディストはOliverかAdam Wakemanに、もしくはIgor Khoroshevに代わってくれたら嬉しい)次のアルバムやツアーも期待したくなりそうです。

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