ネパールの旅 第12話:旧き良き街
ボーダナートの、世界最大のストゥーパ。もちろん、ここでも"Om Mani Padme Hum"が流れている。だんだん、このマントラがすっかり病みつきになりつつある。
女性陣は、ここでもお買いもの。仏具屋で見つけたネコの置物が気になって仕方ないN女史。1800Rsは、日本円でも1800円だが、ネパールの物価にすっかり慣れてしまっているのと、お金を最小限しか持っていないことで、非常に高く感じてしまうのだ。もちろんネパール人にとってはとても高い値段でもある。
ボーダナートのストゥーパ周囲には商店やレストランが立ち並び、さながらテーマパークのよう。そして、参拝に訪れる仏僧やチベット仏教徒がエキゾチックかつ親しみやすい雰囲気を醸し出している。
外護摩が焚かれている様子は、まるで、日本の寺院のようだ。つい、頭に煙を掛けたくなるのは、日本育ちの性だろうか。ここでもマリーゴールドが飾られているのに注目。実は、ネパールはマリーゴールドの一大産地なのだ。
タンカ(曼荼羅)の貴重な製作工程を見せていただいた。
改めて注目すると、実に緻密だ。そして、色は金やラピスラズリを砕いたものなど、貴重なもので着けているのである。これは30cm四方だが、これを制作するのに1か月近くかかる。沢山の種類のあるチベット仏教の曼荼羅の中で、これはカーラチャクラというもの。
チベットカフェで、バター茶を注文した。バター茶というのは、濃く淹れた紅茶に塩とヤクの乳から作られたバターを加えたものだ。味は茶というよりはクリームスープに近い。カトマンドゥ在住歴のあるY女史に言わせると「ここのはマイルド。観光客向き」とのこと。また、経営もチベット人ではないそうだ。
バター茶だけでなく、我々はモモを注文していた。…が、待てど暮らせどモモがやってこない。ネパールでは単品のみのオーダーでも30分は待たされるのが常。それにしても遅い。聞いてみると、なんとオーダーが入っていなかった…!店を出て、M女史は入り口の仏具店で見つけて惚れこんだ猫の置物を買うことにした…のだが、時すでに遅し。売れてしまっていた。
そして、一行は次なる目的地、バクタプルへ。ちょうど米の収穫時期である。米を空中に放り上げ、出来の悪い軽い米やごみを風で吹き飛ばす。そういった昔ながらの作業が行われていた。
バクタプルの小物商は、商売上手。そして、ここで売っているマニ車は、ほかの街で売っていたものよりも細工が緻密で美しいものだった。
門をくぐり、バクタプルのダルバール広場へ。カトマンドゥのダルバール広場もいいが、同じ様式の建物にもかかわらず、生活感があまりなく、ほぼ純粋に観光地となっているここはまた別の雰囲気がある。美しい街並みだ。
こんな心癒される光景も見られた。
モモを食べ損ねたので、ダルバール広場のレストランにて昼食とした。もちろん、料理が来るまでには30分はかかる。味はまあまあといったところだ。
カトマンドゥはもちろん、バクタプルも少し立ち寄るにはあまりにも広く、奥深い魅力がある。次に訪れた時にも、この街に来たいと思うのだ。
"NAMASTE CYBER CAFE"という、強力すぎる名前のインターネットカフェの看板が目を引く。こんな名前のバンドをやるか、アルバムを出したい。
バクタプルでは、ヨーグルトのデザート「ズーズー・ダウ」も名物だが、このアイスクリームも美味かった。ナッツとチョコレートチップ入りだ。
さて、いよいよ我々は最終宿泊地、ナガルコットに向かう。ここまで、ブログには書いていないことも含めて、涙あり笑いあり、非常に濃い旅行であった。その締めも当然、濃いに決まっている。
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