「夜は短し歩けよ乙女」(森見登美彦)
これは去年、インドに旅行に行くときに出発の成田空港で買った本。表紙がASIAN KUNG-FU GENERATIONのジャケットでおなじみの中村佑介なのに惹かれて。いわゆる「ジャケ買い」ってヤツですね。
舞台は京都。「黒髪の乙女」と、彼女に恋をする大学生の主人公を取り巻く個性あふれる曲者たち。おかしな事件の数々に巻き込まれながらも、マイペースにわが道を行く天真爛漫な彼女と、翻弄されながらもそれを追っていく主人公。そんなストーリーが軽妙な文体で描かれているもんだから、どんどん読み進んでしまいます。
地元ではないからかもしれませんが、京都には不思議な事が起こってもおかしくないような独特の雰囲気を感じます。この本を読んでいると頭の中には「千と千尋の神隠し」のような、水木しげるの漫画のような感じの映像が浮かびます。また、片想いをしているときの甘酸っぱいような切ないような、でも楽しい気分が思い出されます。そして学生時代のことが懐かしくなります。で、読み終わった後は心が温まります。
ちなみに表紙の中村祐介も好きですが、あとがきを見開きのイラストで綴った羽海野チカも好き。といっても「ハチミツとクローバー」しか読んでないんだけど。この本の妖しく不思議かつ甘酸っぱい雰囲気に、どちらの絵もピッタリです。
「大学文芸部員が選んだ大学生に読んでほしい本」の1位に選ばれましたが、社会人が読んでも、とっても楽しい作品です。大好きな作品なので、あえて今回は短くまとめました。是非読んでみて!
小説関係の記事は、9月ごろまたいくつか書いていこうと思います。SFものを中心にやってみようと思います。文章力があんまりないのですが、頑張ってみますのでよろしく。
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