オルガニスト
以前、いつものバーで飲みながら冗談で「鼻腔の中にマイクを埋め込んだら、ステージのどこでもベースを弾きながら歌えるんだけどなぁ」なんて言ってたら、飲み仲間のKenちゃんが貸してくれた小説です。山之口 洋著「オルガニスト」。オルガンも弾く僕にはぴったりのタイトルじゃあございませんか!以降、ちょいネタバレしつつ。
近未来…もうまあ今では過去のこと(2004年)ですけれど…のドイツの音楽大学が舞台です。音楽大学が舞台でも「のだめカンタービレ」みたいなお話じゃありませんからね~
作者は日本人なのに、文章からも生き生きと感じるドイツらしい重厚感や、バッハやオルガンに対する精密な描写が物凄いです。オルガンのことをあまりご存じない方でも、テンポを崩さず、上手く解説がされているのでご安心を
「僕は…音楽になりたい」
主人公の友人であり、ストーリーのカギを握るオルガニストはいいます。
交通事故で右半身の自由を失った「彼」は、まず脊髄の損傷部分に特別な処置を受けます。ここの秘密が明かされるところには医学の夢と現実が描かれています。
最終的に彼は…
音楽そのものになります。どう音楽になるかは、作品をお読みくださいね
そのラストシーンは、主人公の立場で読むと切ないですね。
しかし、Kenちゃんはさすが僕の好みを分かっていらっしゃる。読書リハビリ中な自分も、夢中になって読破しちゃいましたよ
アフィリエイト対象外なので、amazon.jpの当作品のページをリンクしておきます。
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